沖縄県那覇市教育委員会は2021年2月9日、「那覇市立中学校で2015年度当時1年だった女子生徒へのいじめ事案があり、生徒が不登校に追い込まれていた」と公表した。
2015年度当時1年だった女子生徒は、クラスや部活動で「死ね」などと暴言を受ける、足を蹴られるなどのいじめを受けた。加害者は13人いたという。
被害生徒は学校側に対応を求めたが、担任は最初は「様子を見る」などとして対応しなかった。2016年1月に改めて被害を訴え、学校側はいじめの事実関係調査などの対応を始めた。2年進級時には、加害生徒と同じクラスにならないようにするなどの対応を取った。
しかし3年進級時に引き継ぎのミスがあり、加害生徒のうち1人と同じクラスになった。このことで被害生徒は3年時の2017年7月から卒業までの期間不登校状態になった。
被害生徒は卒業後に県立高校に進学したものの、不登校期間があったことで希望の学校への推薦入試を受けられなかったという。
また被害生徒側はいじめに関する文書開示を求めたが、那覇市教委は「不存在」としたという。
被害生徒側が第三者調査委員会による調査を求め、2019年より調査がおこなわれていた。調査結果がまとまったことを受けて発表した。
第三者委員会からは、「いじめに対する認識の低さ」「被害者側への対応が不十分」などの、学校側の問題点が指摘されたという。また文書開示請求についても、対応記録などを提示すべきだったと指摘した。
初動の段階で対応が遅れたこと、いじめ加害者と被害者を別にするなどは学級編成でもっとも考慮されるべきことなのにそれが十分にされていなかったことなど、学校側がいじめを軽く扱っていたと批判されてもやむを得ない状態になっている。被害者の苦痛は察するにあまりある。また希望の高校を受験できない状態になったことなど、進路にも影響が出たことも重大となっている。
いじめによって、被害者の人生に悪影響を及ぼすことになってしまっている。被害者への真摯な対応をするとともに、経過を詳細に分析して、同種事案の対応に役立てる手立てを取る必要がある。
(参考)
◎13人からいじめ、不登校に・・・那覇市教委が謝罪 クラス替えの配慮欠く(琉球新報 2021/2/10)
◎13人から蹴られたり「死ね」…那覇の中学校のいじめ「対応不十分」 専門委が調査報告(沖縄タイムス 2021/2/10)
事件の経過
2015年度当時1年だった女子生徒は、クラスや部活動で「死ね」などと暴言を受ける、足を蹴られるなどのいじめを受けた。加害者は13人いたという。
被害生徒は学校側に対応を求めたが、担任は最初は「様子を見る」などとして対応しなかった。2016年1月に改めて被害を訴え、学校側はいじめの事実関係調査などの対応を始めた。2年進級時には、加害生徒と同じクラスにならないようにするなどの対応を取った。
しかし3年進級時に引き継ぎのミスがあり、加害生徒のうち1人と同じクラスになった。このことで被害生徒は3年時の2017年7月から卒業までの期間不登校状態になった。
被害生徒は卒業後に県立高校に進学したものの、不登校期間があったことで希望の学校への推薦入試を受けられなかったという。
また被害生徒側はいじめに関する文書開示を求めたが、那覇市教委は「不存在」としたという。
被害生徒側が第三者調査委員会による調査を求め、2019年より調査がおこなわれていた。調査結果がまとまったことを受けて発表した。
第三者委員会からは、「いじめに対する認識の低さ」「被害者側への対応が不十分」などの、学校側の問題点が指摘されたという。また文書開示請求についても、対応記録などを提示すべきだったと指摘した。
雑感
初動の段階で対応が遅れたこと、いじめ加害者と被害者を別にするなどは学級編成でもっとも考慮されるべきことなのにそれが十分にされていなかったことなど、学校側がいじめを軽く扱っていたと批判されてもやむを得ない状態になっている。被害者の苦痛は察するにあまりある。また希望の高校を受験できない状態になったことなど、進路にも影響が出たことも重大となっている。
いじめによって、被害者の人生に悪影響を及ぼすことになってしまっている。被害者への真摯な対応をするとともに、経過を詳細に分析して、同種事案の対応に役立てる手立てを取る必要がある。
(参考)
◎13人からいじめ、不登校に・・・那覇市教委が謝罪 クラス替えの配慮欠く(琉球新報 2021/2/10)
◎13人から蹴られたり「死ね」…那覇の中学校のいじめ「対応不十分」 専門委が調査報告(沖縄タイムス 2021/2/10)