北海道登別市立鷲別中学校1年の男子生徒が2020年6月に自殺し、背後にいじめがあったと指摘された問題を調査していた登別市教育委員会の第三者委員会は2021年3月22日、所属していたサッカー部の部活動内で体形や運動能力をからかういじめがあり、いじめが自殺の一因となったする報告書を答申した。

生徒は2020年6月22日朝、自宅の集合住宅の階段から飛び降り自殺した。

生徒の携帯電話には、別の生徒からこの生徒の体型を中傷するような書き込みがあった・「部活を休むのなら筋トレを30分しろ。その動画を送れ」と強要されるような指示をされていたことが指摘されていた。

第三者委員会では、生徒に対して「太っている」「下手くそ」などとからかいがあったことや、「乳首が大きい」と胸を触られていたことなどをいじめと認定した。

またこの事件では、学校側はこの生徒へのからかいを一部把握しながら十分に対応できていなかったことも指摘されている。生徒が自殺数日前に体調不良を訴えて保健室を訪問し、その際に「部活で疲れた」などと養護教諭に訴えていたことなど、いじめの兆候と見られるものがありながら、情報共有できていなかったことが指摘された。

いじめが認定され自殺の一因と指摘されたことは、第一歩ではある。引き続き事件の事実関係を受け止めて、遺族に対して必要な対応を取るとともに、学校側の対応についても検証していじめ対応への研究を深めていく必要がある。
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