緊急事態宣言が2021年5月31日まで延長されることを受け、大阪市立の小中学校では「オンライン授業」を5月末まで延長することを決めた。

大阪市での「オンライン授業」については、あちこちから問題が指摘されている。

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NHKニュース2021年5月10日『緊急事態宣言延長 大阪 小学校はカリキュラム進まず戸惑い』では、大阪市内のある小学校で、オンライン授業では授業が進まないという状況について、校長や担任教員に取材した内容が紹介されている。

担任教員はオンライン授業について、「児童の理解状況が把握しにくい」として、教科書の新しい内容には入れず、復習や漢字の書き取りなどの簡易な内容が中心になっていると話している。また校長は、体育や音楽などの授業が実施できていないとした上で、どの教科もカリキュラムが進んでいないと話している。

またオンライン授業の実施状況は、一部の先進校とそれ以外の学校では状況に差があることが指摘されている。

産経新聞2021年5月10日『大阪市のオンライン授業も延長 学校で差、学びに不安』では、ある小学校の校長の話として「双方向のオンライン授業ができているのは一部の先進校の小学校だけ。自校を含めた多くの学校では、ネット動画視聴とその復習が中心になっている。双方向型のオンライン授業の準備にはまだ時間がかかる。学校間で学びに差が付くことにもなりかねない」(要旨)といった不安が紹介されている。

東京スポーツ2020年5月11日『登校とオンラインが混在!松井一郎市長の〝ひらめき〟で教育現場混乱「子供が犠牲に…」』によると、保護者からは「オンライン授業は全くやれていない。プリントは10分程度で終わる」という声が出ている。また教職員からも「教育委員会は現場に圧力をかけるだけで、回線容量を増やす工事もしていない。タブレットやルーターの設定も教職員任せ」(要旨)などと困惑しているという。

大々的に導入が打ち出されたものの、結果的にはうまくいっていない、時間が経つほどに問題が拡大している状況にもなっている。しかもこのような状況になったきっかけは、松井一郎大阪市長が2021年4月19日に、教育委員会の頭越しに「原則オンライン授業」を打ち出したこと。

設備や条件が整っていない状況で無理やり「オンライン授業」を導入して学びが止まるような状況になってしまっては、本末転倒になってしまう。感染防止対策と子どもの学びを両立できるようなていねいな施策こそが必要になってくる。

このままでは大阪市での学びの状況について、通常授業を実施している周辺市との格差、また市内でも学校の条件によっての格差が生まれてしまいかねない。