大阪府教育委員会は、全国学力テストと大阪府独自の小学生学力テスト「すくすくウォッチ」について、実施日程には柔軟性を持たせながら、試験そのものは予定通り実施する方針を表明した。

2021年5月12日の教育長記者会見で明らかにした。

全国学力テストについては、国の方針通り5月27日の実施を標準としながら、学校の事情がある場合などは6月30日までの適切な時期に実施することができるとした。

また2021年度から新規に府内の小学校5・6年の児童を対象にする「すくすくウォッチ」については、統一的な実施日は設定しないとしながら、5月26日~6月8日までの間で学校の都合のいい日程でおこなうよう求めた。実施期間については当初の6月2日までという方針より延長されたものの、採点日程の関係としてこれ以上の期間延長は不可能と判断したという。

学力状況を把握するというのは、一般的な意味では全否定はできないものではあろう。しかし全国的、ないしは都道府県などで広域的に悉皆調査でおこなうのは、学校間・地域間競争につながり、点数を上げるために日常の教育活動がゆがめられる危険性も指摘され、ふさわしくないことが浮き彫りになっている。教育行政として傾向を把握するなら抽出調査でも十分に対応可能なものとなっている。

今のやり方は、個別の児童・生徒の状況把握という観点からも、また広域的な教育行政としての全体的な傾向把握としても、不適切なものになってしまっている。

しかも2021年度は、新型コロナウイルス問題の影響もある。全国的な一斉休校などの措置はとらなかったものの、大阪市のように大半の授業時数を「オンライン授業」切り替え・自宅でのプリント学習などに切り替えている地域もある。そのような中でさらにテストを課すと、児童や学校現場への負担がより重くなることにもつながる。