松井一郎大阪市長は2021年8月2日、緊急事態宣言中でも市立中学校の修学旅行を予定通り実施する方針を示した。

中学校の修学旅行は通常は5月頃を中心とした日程が組まれるが、コロナ禍で日程変更になり、8月下旬に岐阜県や長野県への修学旅行日程を組んだ学校が大阪市内に数校あるという。

一方で政府は、新型コロナウイルスの感染者が増加傾向に転じたことを受け、8月2日から31日まで大阪府など複数都府県への緊急事態宣言発令を決めている。

また8月はお盆や夏休みで通常なら帰省・旅行シーズンにもあたるが、全国知事会として全国的に、都道府県境界をまたぐ不要不急の移動は原則中止か延期にするよう呼びかけられている。大阪府でも都道府県をまたぐ不要不急の移動を控えるよう呼びかけられている。

そのような状況の中で、また通常の教育活動にも影響が出ているもとで、遠方への修学旅行を通常通りおこなうことを表明したということになる。

最終的に決定するのは原則論としては学校でありまた教育委員会ではあるものの、首長がこのような発言をしたこと、また維新の首長は教育に対する政治的な強制・介入の傾向が目立つことなどからも、学校現場への影響が大きいということにもなる。

新型コロナウイルスの状況が悪化しているもと、あえてこのような対応を取る必要があるのか理解に苦しむ。
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