大阪府立懐風館高校(羽曳野市)の「黒染め強要」訴訟で、大阪高裁は2021年10月28日、学校側の一部の対応については不適切と指摘したもののの校則や指導の違法性などを認めなかった一審大阪地裁判決(2021年2月16日)を支持し、原告側の請求を棄却した。

経過


この事件では、同校に通っていた女子生徒が、生まれつき髪の毛の色が赤身がかかっているにもかかわらず、教員から黒く染めるよう繰り返し強要されるなどした事件である。

生徒が2年在学中の2016年には、整髪料が合わずに頭皮に健康被害などが出るなどしたにもかかわらず、「染めないと出席させない」などと迫られて登校できない状態にさせられた。3年進級時の2017年には、事前に伝えられていたクラスに席がなく、また学級名簿からも生徒の氏名が削除されていた。生徒は不登校状態のまま、個別指導を受けて2018年3月に卒業した。

生徒は2017年11月に提訴し、当時大きなニュースとして報じられた。

2021年2月16日の一審大阪地裁判決では、3年のクラス名簿からの氏名削除などの措置は不適切と指摘しその部分のみの賠償を認めたものの、実質的には大阪府が自ら認めた範囲のみでの事実認定にとどまり、校則や頭髪指導の不合理性については認めなかった。

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判決を不服として、生徒側が控訴していた。

二審判決でも一審に引き続き、校則や指導の問題点について認めなかったことは、極めて残念だと感じる。このような校則や生徒指導そのものが人権侵害になっているという印象を受ける。しかもこのケースでは、健康被害や不登校などの状況まで生み出している。にもかかわらず、それらのことを不適切だと法的に認めないというのはどうなのだろうか。