神戸新聞2022年1月15日付に特集記事『地震で落ちてこない? 8メートルの本棚にずらり2万5千冊 今春オープン「こども本の森神戸」』が掲載されている。
神戸市・三宮の東遊園地に2022年春開館予定の児童図書館「こども本の森 神戸」。すでに大阪市・中之島に開館している同種施設「こども本の森 中之島」と同様、吹き抜けの天井まで届く書架を作り付け、高いところに本を展示するとしている。
神戸の施設では、大阪の施設よりもさらに吹き抜けの高さが高くなり、約8.15メートルの高さの本棚となるという。
これに関して、「地震で本が落ちたらどうするのか」という不安が神戸新聞社に寄せられ、同社が神戸市の担当者に取材してまとめた記事だということ。
記事によると市の担当者は、
本棚は壁に作り付けとし、転倒の心配はないとした。書籍落下対策については、5段目以上の高い場所に置く本については、本を一冊ずつ展示する方式とした上で、特注の展示台を発注し、本を展示台に据え付けた上で転倒防止バンドで固定するなどとしている。
試作した展示台は、地震の揺れを再現する装置にかける実験をおこない、震度7相当の揺れにも耐えられるという結果が出たとしている。
過去の大地震の際、図書館では、本棚から本が落下して散乱したり書架ごと転倒するなどした事例も生まれたとされている。
今後大きな地震が発生した場合、特に開館時間帯の場合は、館内にいる利用者やスタッフへの危険も考えられるということにもなる。落下した本でのケガの危険性や、散乱した書籍や転倒した書架によって避難に支障が出ることにもつながりかねない。
被害を未然に防ぐ・万が一被害が発生しても最小限にとどめるという観点から、地震対策そのものは必要であるとはいえる。
しかしその一方で、元々の図書館の構造の問題にも疑念が生まれる。
高い場所に飾り本を設置するだけで、利用者が手に取って閲覧することができないというのは、地震の際の落下の危険という問題以前に、図書館のあり方として疑問を感じる。
神戸市・三宮の東遊園地に2022年春開館予定の児童図書館「こども本の森 神戸」。すでに大阪市・中之島に開館している同種施設「こども本の森 中之島」と同様、吹き抜けの天井まで届く書架を作り付け、高いところに本を展示するとしている。
神戸の施設では、大阪の施設よりもさらに吹き抜けの高さが高くなり、約8.15メートルの高さの本棚となるという。
これに関して、「地震で本が落ちたらどうするのか」という不安が神戸新聞社に寄せられ、同社が神戸市の担当者に取材してまとめた記事だということ。
記事で紹介された内容
記事によると市の担当者は、
阪神・淡路大震災を経験した神戸で子どもがけがをするような事態を起こすわけにはいかないとして、地震などの際の書架の転倒や書籍の落下を防止する検討を重ねたとしている。
本棚は壁に作り付けとし、転倒の心配はないとした。書籍落下対策については、5段目以上の高い場所に置く本については、本を一冊ずつ展示する方式とした上で、特注の展示台を発注し、本を展示台に据え付けた上で転倒防止バンドで固定するなどとしている。
試作した展示台は、地震の揺れを再現する装置にかける実験をおこない、震度7相当の揺れにも耐えられるという結果が出たとしている。
落下対策は必要だが・・・
過去の大地震の際、図書館では、本棚から本が落下して散乱したり書架ごと転倒するなどした事例も生まれたとされている。
今後大きな地震が発生した場合、特に開館時間帯の場合は、館内にいる利用者やスタッフへの危険も考えられるということにもなる。落下した本でのケガの危険性や、散乱した書籍や転倒した書架によって避難に支障が出ることにもつながりかねない。
被害を未然に防ぐ・万が一被害が発生しても最小限にとどめるという観点から、地震対策そのものは必要であるとはいえる。
しかしその一方で、元々の図書館の構造の問題にも疑念が生まれる。
高い場所に飾り本を設置するだけで、利用者が手に取って閲覧することができないというのは、地震の際の落下の危険という問題以前に、図書館のあり方として疑問を感じる。