山形県酒田市立第一中学校1年だった女子生徒が2021年2月12日、校舎から転落して死亡した。生徒は飛び降り自殺を図ったとみられ、またこの生徒の靴箱に「死ね」などと書かれたメモが入れられるなどのいじめがあったと指摘されている。

http://kyoukublog.wp.xdomain.jp/post-22474/

この事件は第三者委員会で調査中となっている。

事件について『週刊文春』(ウェブ版)が2022年1月29日、遺族からの取材を元に記事を掲載した。

https://bunshun.jp/articles/-/51745

https://bunshun.jp/articles/-/51746

記事によると、以下のような事実関係を報じている。

  • 生徒の遺品を整理していた遺族が、「友達とうまくいっていなくて、自殺したいと考えている」などと記された未投函の手紙を見つけた。2020年7月6日付の日付で、小学校時代の担任宛になっていた。

  • また記載した日時は不明ながらも、ほかにも自殺を考えていると読めるような内容のメモが見つかった。

  • 2020年7月には、国語の読書感想文の課題で、自殺に関する内容について触れたあるミステリー小説を題材に選び、それと絡める形で「自殺について」と題して、「私も何度も自殺したいと思ったことがある」「私だって死にたい、今すぐにでも死にたい」などと言及していた。国語の教科担当の教員は「大丈夫?」と軽く聞いただけで、それ以上は学校としても情報共有はせず、家族にも連絡していなかった。生徒の家族は2021年3月に遺品を受け取った際に、作文の存在を初めて知ったという。

  • 自殺事案発生後に実施したいじめアンケートについて、遺族が閲覧した際、いじめ加害者の氏名が黒塗りにされていた。

  • 遺族が「いじめ加害者とされる生徒への聴き取りはおこなったのか」と第三者委員会の委員に質問すると「していない」と返答、「する予定は?」と質問を重ねると無言になるなどの状況があった。

  • 自殺事案発生後、担任は、自殺した生徒とのトラブルが指摘された複数名の女子生徒に対して「あなたたちは一緒にいないほうがいい」と声をかけていた。

  • 生徒の所属していた部活動の顧問は、部員の保護者に対して、「もう原因はわかりましたし、解決しました」と話した。


この指摘通りならば、学校側の対応はあまりにもひどいものだと感じる。

2020年7月の読書感想文の件については、生徒の異変のサインだったとも読み取れるような内容となっている。この時点で対応していれば、状況が変わっていたのかもしれないとも思うと、無念としかいいようがない。

また生徒の自殺事案発生後の対応についても、あまりにもひどいと感じる。
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