岩手県盛岡市立小学校1年の男子児童が、同級生からのいじめや担任教員の威圧的な言動が重なって不登校状態になっていることが、2022年2月までにわかった。

毎日新聞2022年2月3日付『「先生が怖い」小1の息子が不登校に 父が教室で見た担任の言動』が報じている。

不登校の経過


報道によると、事案の経過はおおむね以下のようである。

児童は2021年度に同校に入学した。しかし2021年6月、同級生からのいじめと「担任教諭が怖い」と訴えて登校できなくなった。

保護者は校長に対して、児童が訴えた内容を伝え、事実関係の確認を求めた。しかしその後学校側からは報告などはなかったという。

児童は2021年7月、父親の付き添いで登校を再開した。父親は、担任の女性教員が児童に対して威圧的な言動を繰り返しているのを目撃した。担任は、教室から児童を無理やり連れ出して廊下に立たせる、「特別支援学校に行きなさい」「保育園、幼稚園に戻りなさい」などと罵倒するなどの行為をおこなったという。

その後もいじめが続き、担任の言動にも変化がなかったことが重なり、児童は2021年10月になって再び登校できなくなった。不登校になったのち、学校からの連絡事項のプリントや宿題などは一切届けられず、家族が求めて初めて届けられたとしている。

毎日新聞の取材によると、2022年1月に教育委員会に問い合わせると「個別の事案への解答は差し控える」とした。しかし、担任と校長は「児童への指導・管理監督、保護者への不適切な対応」などが問題になって学校現場を離れて研修措置に付され、市教委から調査対象になっていることが判明したという。

極めてまずい対応


報道の通りなら、担任と校長の対応は極めてまずい。いじめの隠蔽であり、自身もいじめに加担しているようなものだと指摘されるべきものとなっている。

同級生からのいじめの内容は、記事の中ではそれほど大きく触れられておらず、はっきりしない部分もある。しかし担任の威圧的な言動・人権侵害的な言動が、クラスの児童を萎縮させ、同級生からのいじめにも影響を与えたのではないかとも想像される。

校長が訴えを聞いていながら対応が遅れたことや、不登校になってからの対応も後手に回ったことなども気になる点である。
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