北海道小樽市立潮見台小学校で2022年8月、スクールバスの男性運転手(70代)が、「騒いでいる児童を静かにさせるため」として故意に急ブレーキをかけ、乗車していた児童数人が前の座席に体をぶつけるなどして打撲や捻挫のケガを負っていたことがわかった。

事件発覚後、小樽市は当該運転手を乗務から外している。

事件の経過


報道によると、事件の経緯はおおむね以下の様子。

2022年8月26日、当該運転手は学校敷地内にスクールバスを止め、児童らを乗車させていた。児童25人ほどが乗車していた。

運転手は児童に対して、静かにするように指示したという。しかし児童らが従わなかったとして、下り坂に停車していた状態のバスのブレーキを緩め、直後に急ブレーキをかける動作を2回繰り返した。事件当時、バスのドアは開いたままの状態だった。

その際に児童らは投げ出されるような形で前の座席に体をぶつけるなどした。数名の児童が、頭や首などに打撲や捻挫のケガを負った。

ケガをした児童の保護者が学校に連絡したことで、事態が発覚した。

運転手は小樽市教育委員会の会計年度任用職員として雇用されている。小樽市は翌日以降、当該運転手を乗務から外した。

小樽市が運転手に事情を聴いたところ、このような行為をおこなったのはその日1回だけだと話したとされる。一方で児童の保護者は、「以前にも同様の行為があったと、子どもや周囲の保護者から聞いている」と訴えているという。

警察は、傷害容疑で運転手から事情を聴く方針だとしている。

ありえない対応


運転手の行為は、「騒がしいから静かにさせる」という児童への指導という意味でも、また無謀運転という意味でも、児童を危険に晒すような行為であり、ありえないほど悪質なものとなっている。

運転手は「この日1回だけ」と主張しているが、保護者は「以前にも同じことがあった」とする証言があるのも気になる。常習的なものだったのかどうかについても、ていねいな調査をおこなっていく必要がある。
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集