静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で園児が通園バスに取り残されて熱射病で死亡した事故で、園側のずさんな対応が次々と明らかになっている。

当日の朝は、普段通園バスを運転している運転手が休暇を取っていたため、理事長兼園長が臨時で運転を担当していた。理事長は運転業務に入るのはまれで、当日児童の降車と車内確認をきっちりと確認しなかったことを明らかにしている。また添乗員も同乗していたが、車内確認などは記憶していないともしている。

また通園バスをめぐっては、児童の降ろし忘れなどの事故が近年頻発していたとも指摘されている。

園の登園管理システムでは、児童は登園していると記録されていた。このことについて、副担任は当日朝、当該児童が「出席」と記録されていながら姿が見当たらないことに気づき、担任に問い合わせたが、担任は「そうですね」という対応で、園内の捜索や児童の保護者への問い合わせもなく、そのままにされていたことも明らかになった。

指摘された内容通りなら、かなりずさんな運営だと言わざるをえないし、これらの行動が事故の遠因ともなっているとも考えられることにもなる。

2021年7月に福岡県の保育園で起きた死亡事故でも、同様に、バスの車内確認をしていなかった、児童がいないことに気づいていながら「欠席」と思い込んで何もしなかったなどのことが指摘された。そのことと同じ状況になっている。
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