静岡県裾野市の私立保育園「さくら保育園」で2022年度、女性保育士3人が園児に暴行や暴言などを繰り返していたとされる虐待事案で、静岡県警は2022年12月4日、暴力行為に関与したとされる元保育士3人(いずれもすでに退職)を、暴行容疑で逮捕した。

元保育士の逮捕容疑は、以下の容疑になっている。30歳の元保育士=静岡県沼津市=は2022年6月、女児の顔を押した疑い。38歳の元保育士=静岡県裾野市=は2022年6月、男児の足をつかんで宙づりにした疑い。39歳の元保育士=静岡県長泉町=は2022年6月、別の男児の頭を殴った疑い。

逮捕の対象になった案件は、園児3人に対するものとなった。

刑事事件として立件された内容は現時点では上記のものとなっているが、市などの調査では「暴言を吐く」「ほおをつねる」「カッターナイフを突きつけて脅した」などの多くの被害があると指摘されている。

保育所での虐待事案で保育士の逮捕に至ったのは、異例のことだとも感じる。逮捕された段階であり法的には現時点では有罪ではないとはいえども、それだけ悪質な事案だと判断されたということを重く受け止める必要がある。

刑事事件としての対応にしても、また当該園や行政など関連機関としての独自調査という意味でも、事件の詳細をできる限り明らかにした上で、加害者への対応はもちろん、被害者へのケア、再発防止策なども含めて多面的に、必要な措置をとっていく必要がある。
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