和歌山市にある和歌山市民図書館。この図書館はいわゆる「ツタヤ図書館」として、2020年6月に移転開館している。この図書館開館の際には、ツタヤなどの運営母体のCCCが指定管理者に選定された経緯が不透明だと指摘されたことや、吹き抜けなど利用者の手の届かないところに飾りのための「ダミー本」を多数購入して設置するような構成などの図書館運営のあり方などについて、多くの疑問が呈されてきた。

この「ツタヤ図書館」について、運営が不透明ではないかと市民が疑問を呈し、2022年12月までに和歌山市に住民監査請求の手続きをおこなっていたことがわかった。

『Biz Journal』の記事『疑惑の百貨店・ツタヤ図書館、市との癒着にメスが入るか?市民団体が住民監査請求』が報じている。

https://biz-journal.jp/2022/12/post_330493.html

記事によると、「ツタヤ図書館」の館内で指定管理者のCCCが運営する「スターバックス」や「蔦屋書店」の賃料が周辺相場の数十分の一である疑惑、またCCCが催事スペースを他事業者に「又貸し」している疑惑などが指摘されている。

ここで指摘されている疑惑については、報道の範囲でしかわからないが、仮にこの指摘通りだとすればとんでもない話ということにもなる。市民の税金を図書館利用に直接還元せずに、特定企業への利益供与にもつながってしまっている可能性があるという疑惑である。事実関係については現時点では不明だとはいえども、ていねいに調査した上で、調査内容を踏まえた対応を取っていくことが必要ではないか。
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