東京都八王子市立中学校2年だった女子生徒が2018年に自殺し、背後には「1年時に、当時通っていた学校で受けたいじめがあった」と指摘された問題で、災害共済給付制度に基づく死亡見舞金が不支給措置になっていたことがわかった。

東京新聞2023年2月18日付が報じている。

事件の経過


当該いじめ自殺事案は、2018年8月、東京都八王子市内の鉄道駅で女子生徒が列車に飛び込み、その後9月に死亡したものである。生徒は「学校に行けなくなったのは部活動が原因」とするメモを残していた。

この女子生徒をめぐっては、1年だった2017年、所属していた陸上部の部活動で、上級生からいじめを受けていたことが指摘された。

生徒は、ケガで練習に参加できなかったことや、家族旅行のために部活動を休むと告げたことで、上級生からのSNSで中傷されるなどのいじめの標的になったとされる。生徒は不登校状態になった。

2年進級時には市内の別の中学校に転校したが、新しい学校にはほとんど登校できなかったとされる。

この事件では2021年、SNSでのいじめを認定した上で、「自死の直接の原因となった心理的苦痛等に一定の影響を与えたものと考えられる」とする再調査報告書が公表されている。学校側についても「対応に問題があった」と指摘された。

この事案について、死亡見舞金が不支給になったという。

「不支給」決定への疑問


不支給の原因としてあげられたのは、「SNS上のいじめの詳しい日時が不明で、学校の管理下で行われた事実が確認できなかった」としたものだという。学校側の対応についても、いわゆる「体罰」や暴言などの、教員らの暴力行為にあたるものがなかったなどと判断し、安全を脅かす状態があったとは確認できなかったとした。

この決定では、再調査報告書の内容を否定するような形にもなっている。

さて、このような決定が妥当だといえるのだろうかという点は、検証を要する。
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