熊本県立高校3年だった女子生徒が2013年4月に自殺し、同級生からのいじめがあったと指摘されている問題。この問題では遺族側が、加害者とされる元同級生8人と熊本県を相手取り、約8340万円の損害賠償を求める訴訟を起こし係争中となっている。
http://kyouiku.starfree.jp/d/post-10472/
この訴訟に関連して、「熊本県は、自殺事案に関する調査報告書を、加害者とされる生徒の氏名やいじめの発生状況などを、黒塗りして開示していた。遺族側は、黒塗りを外した状態で開示するよう申し立てたが、熊本県側は拒否した」という問題が生じていた。
最高裁は2023年3月31日付で、熊本県の特別抗告を却下し、開示を命じる決定が確定した。
いじめ加害者とされる生徒の氏名や、いじめに関する詳細な状況が、近く遺族側に開示されることになるという。
この問題では、生徒へのいじめがあったことが指摘されていたものの、熊本県は遺族側には情報を開示せず、加害者とされた生徒の氏名は遺族側の独自調査で特定したという。さらに、加害者とされた生徒の氏名は判明したが住所などがわからなかったとしてしばらくは動けず、事件から8年後の2021年になって遺族側が同窓会名簿を入手して住所を割り出せたことで、訴訟に至ったとされる。
熊本県が情報を隠し続けていた理由は理解に苦しむものである。いじめ被害の当事者が、当該案件に関する加害者の情報やいじめの態様を知りたいと願うのは、当然ではないのだろうか。それを、まるで直接の当事者ではない外部の不特定多数に個人情報をばらまくような行為と同列に扱って、非開示の根拠にするというのは、理解の域を超えていたと言わざるをえない。
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この訴訟に関連して、「熊本県は、自殺事案に関する調査報告書を、加害者とされる生徒の氏名やいじめの発生状況などを、黒塗りして開示していた。遺族側は、黒塗りを外した状態で開示するよう申し立てたが、熊本県側は拒否した」という問題が生じていた。
最高裁は2023年3月31日付で、熊本県の特別抗告を却下し、開示を命じる決定が確定した。
いじめ加害者とされる生徒の氏名や、いじめに関する詳細な状況が、近く遺族側に開示されることになるという。
この問題では、生徒へのいじめがあったことが指摘されていたものの、熊本県は遺族側には情報を開示せず、加害者とされた生徒の氏名は遺族側の独自調査で特定したという。さらに、加害者とされた生徒の氏名は判明したが住所などがわからなかったとしてしばらくは動けず、事件から8年後の2021年になって遺族側が同窓会名簿を入手して住所を割り出せたことで、訴訟に至ったとされる。
熊本県が情報を隠し続けていた理由は理解に苦しむものである。いじめ被害の当事者が、当該案件に関する加害者の情報やいじめの態様を知りたいと願うのは、当然ではないのだろうか。それを、まるで直接の当事者ではない外部の不特定多数に個人情報をばらまくような行為と同列に扱って、非開示の根拠にするというのは、理解の域を超えていたと言わざるをえない。