北九州市立中学校の体育館で2021年4月、バスケットボールのゴールが落下し、当時1年の女子生徒が顔面裂傷や視力低下などのケガを負った事故があった。当該女子生徒側が「学校の安全管理が不十分だった」として、慰謝料など約903万円の損害賠償を求めて、福岡地裁小倉支部に提訴していたことが、2023年6月6日までにわかった。
報道によると、事故の経過は以下のようになっている様子。
北九州市若松区内の市立中学校で2021年4月、当時1年でバスケットボール部員だった女子生徒は、部活動の練習中、顧問教員の立ち会いのもとで、ゴール位置を調整するハンドルを回し、約3メートルの高さにある折りたたみ式バスケットゴールを展開する操作をおこなっていた。
その際にゴールが支柱から外れて落下し、壁に跳ね返ったのちに、女子生徒の左目付近にぶつかった。ゴールの溶接部分が疲労で劣化して落下したとみられている。
女子生徒は左目のまぶた付近を3針縫う裂傷を負い、傷が残ったという。また視力も事故前よりも大幅に低下したという。
独立行政法人「日本スポーツ振興センター」は2022年、女子生徒の症状を事故による障害と認定し、見舞金225万円を給付した。
事故のあったゴールは1990年の同校開校と同時に設置し、一度も交換しないまま約31年ほど使用していたとされる。教職員による目視での安全点検のみで、専門業者による詳細な点検はしていなかったともされる。ゴールの製造業者は記録が残っていないので不明だというが、同種のゴールを制作している業者によると、ゴールの寿命は、専門業者による定期点検を受けた上で、最大20数年程度だという。
北九州市教委は事故の責任を認めた上で、賠償額について折り合いを付ける方向で検討しているという。
施設の老朽化により、事故につながったとみられる案件である。北九州市教委は事故後、市立学校体育館のバスケットボールのゴールを総点検し、交換が必要な箇所では交換をおこなったとされる。
教職員による目視での安全点検だけでは限界がある内容にもなっている。専門業者による専門的な点検と、それに関する教育行政としての必要な予算の確保と手配が必要な案件だとも感じる。
生徒側への損害賠償についても、早期に解決できる方向で対応してほしいと願う。
事故概要
報道によると、事故の経過は以下のようになっている様子。
北九州市若松区内の市立中学校で2021年4月、当時1年でバスケットボール部員だった女子生徒は、部活動の練習中、顧問教員の立ち会いのもとで、ゴール位置を調整するハンドルを回し、約3メートルの高さにある折りたたみ式バスケットゴールを展開する操作をおこなっていた。
その際にゴールが支柱から外れて落下し、壁に跳ね返ったのちに、女子生徒の左目付近にぶつかった。ゴールの溶接部分が疲労で劣化して落下したとみられている。
女子生徒は左目のまぶた付近を3針縫う裂傷を負い、傷が残ったという。また視力も事故前よりも大幅に低下したという。
独立行政法人「日本スポーツ振興センター」は2022年、女子生徒の症状を事故による障害と認定し、見舞金225万円を給付した。
事故のあったゴールは1990年の同校開校と同時に設置し、一度も交換しないまま約31年ほど使用していたとされる。教職員による目視での安全点検のみで、専門業者による詳細な点検はしていなかったともされる。ゴールの製造業者は記録が残っていないので不明だというが、同種のゴールを制作している業者によると、ゴールの寿命は、専門業者による定期点検を受けた上で、最大20数年程度だという。
北九州市教委は事故の責任を認めた上で、賠償額について折り合いを付ける方向で検討しているという。
雑感
施設の老朽化により、事故につながったとみられる案件である。北九州市教委は事故後、市立学校体育館のバスケットボールのゴールを総点検し、交換が必要な箇所では交換をおこなったとされる。
教職員による目視での安全点検だけでは限界がある内容にもなっている。専門業者による専門的な点検と、それに関する教育行政としての必要な予算の確保と手配が必要な案件だとも感じる。
生徒側への損害賠償についても、早期に解決できる方向で対応してほしいと願う。