埼玉県川口市立中学校の男子生徒が、在学中の2016年にいじめを受けて自殺未遂を繰り返し、卒業後の2019年に自殺した問題を調査していた川口市教育委員会の第三者委員会は2023年6月23日、調査報告書を公表した。

いじめと、いじめ申告後の二次被害による深刻な精神的苦痛が長期にわたって継続したことが、自殺の大きな要因だと判断した。学校側の対応についても不備を指摘した。

事件の経過


事件の経過は、以下のようになっている。

http://kyouiku.starfree.jp/d/post-8864/

生徒は中学校1年だった2016年、所属していた部活動でいじめを受けるようになった。しかし部活動顧問や担任に被害を訴えても取り合ってもらえなかったという。

生徒は2016年~2017年にかけて、いじめを苦にするメモを残し、3度にわたって自殺を図った。生徒は自殺未遂の後遺症が残るなどした。

しかし加害者側保護者は生徒に対して「大けがをしたことを他人のせいにするな」と罵倒する、担任教諭は「いじめは解決できない」と話すなどするなどの行為があり、また学校側の対応が不十分だったという。

生徒は2019年に中学校を卒業し、特別支援学校の高等部に進学した。進学先の学校では「学校が楽しい」としていたものの、いじめの後遺症とみられる状況で精神的に不安定な状態になることもあったという。生徒は2019年9月、いじめの後遺症で苦しんでいることや、教育委員会の対応に不満を示すことを記したメモを残して自殺した。

第三者委員会の判断


第三者委員会の報告書によると、生徒が受けたいじめ、またその後の二次被害によって、生徒が苦しめられたことが、自殺の大きな要因となったと認定されている。

事実関係が認定されたことはよかったとはいえるが、生徒や関係者の苦しみが消えるというわけではない。対応に問題がなかったかを真摯に受け止め、今後の対応に生かしていくことが必要になるのではないかと感じる。
このエントリーをはてなブックマークに追加 編集