埼玉県川口市立中学校3年の男子生徒が、所属するサッカー部でいじめを受けて一時不登校になり、重大事態として第三者委員会で調査をおこなっていることがわかった。

 この生徒は2015年、1年生の入学直後よりいじめを受けた。サッカー部に入部したが、部員からSNSで「しね」と書き込まれる、SNSのグループから外される、練習の際には練習相手になってもらえないなどのいじめを受けたという。

 2016年3月には別の部員から、後ろから襟首をつかまれて引きずり倒される暴行を受けた。また顧問教諭もこの生徒に暴行を加えたという。

 2年進級後の2016年5月には1週間欠席し、同年9月から2017年3月まで不登校状態になった。その間に自傷行為もあったという。

 保護者が学校側にいじめ被害を訴えた。訴えを受けて、サッカー部の保護者会が繰り返し開かれたものの、被害生徒の保護者は呼ばれなかったり、呼ばれても発言させないようにされたりなどのことがあった。

 市教委は2017年2月に第三者委員会を設置した。サッカー部の顧問教諭は、生徒が3年に進級した2017年4月、他校に異動した。

 3年進級後には登校できるようになったものの、いじめは収まらず、上履きに「しね」と落書きされるなどもした。

 埼玉県教委は「重大事態に相当」としているという。

 悪質ないじめである。またいじめへの対応についてもひどいもので、顧問教諭もいじめに加勢していたと非難されてもおかしくないほどの状況になっているのではないか。

 いじめがやむこと・生徒の心身の回復を願うとともに、事実関係を徹底的に調査し、対応に不手際がなかったかも解明しなければならない。

(参考)
◎川口の中3、入学以降いじめ被害 学校、当初認めず 市教委、第三者委で審議(朝日新聞 2017/8/31)
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